岩清水珈琲とは

「岩清水珈琲」を生む、3つのおはなし

珈道庵は、珈琲という飲み物の本来の美味しさは、質の高い“ほど良い酸味”にあると考えます。

ほんのり甘く、ほのかに苦く、ふくよかな奥行きを伴う心地良さ。そして、すっきりとした後口。「酸味の強い珈琲は苦手だな」と思われていることも多く、どうすればこの美味しい酸味を味わえる珈琲を伝えられるかと、初代焙煎人は長年の試行錯誤を繰り返しました。

そして透明感のある澄み切った味わいの珈琲をつくろうと、生豆を水で洗い清めてから焙煎する独自の方法にたどり着きました。これが、珈道庵がつくる「岩清水珈琲」のはじまりです。

1脊振山系の伏流水

初代焙煎人は岩清水珈琲の実現に向け、「豆が最初に触れる水だから」ときれいな水が豊かにある、理想の焙煎環境を求めて各地の山々を巡りました。そして脊振山脈を源とするこの三瀬の地にたどり着き、地下深く、岩盤下から湧く伏流水に出合いました。
豆を洗うに十分な水量で、飲むとまさに純水。

川に遊ぶカワセミや森に響くカッコウの鳴き声を聞いて確信を得たといいます。きれいな水を育む三瀬の森は私たちの珈琲づくりを支える基盤。これが、珈道庵の焙煎工房が美しい森の中にある理由です。

2二代目へ受け継ぐ「今」を見極める心

豆を極める焙煎の仕事。初代焙煎人は独学で焙煎技術を磨き、四十数年道を究めてきました。珈琲豆本来の果実味を感じる美味しい酸味をどう引き出すか、直火にかけられ1秒ごとに色を変える豆の表情をうかがいながら、パチパチとはぜる声に耳を傾けながら、窯から出す絶妙のタイミングを、心を寄せて見極めます。

テクニック以上にその心を大切にする姿勢は、この森でしかできない珈琲の味とともに今、二代目焙煎人へと受け継がれています。

3豆にかける生産者の思いを、お客さまへ

珈道庵の「岩清水珈琲」の原料は、世界全生産量の5%ほどしかないといわれるスペシャルティ珈琲を使用しています。生産国や生産者、生産地区をはじめ、農園のある環境や栽培方法、加工処理方法など生産履歴の詳細な情報が分かるものばかりです。
その情報からおいしい個性を見つけ出し、お客さまへお届けしています。安定的な生産を行うサステナビリティはもちろん、フェアトレードや栽培環境を守りながら栽培を行う「レインフォレスト」の承認を得たものなども選ぶ基準のひとつです。
また、時に生産者の珈琲への熱い思いや家族を思う気持ちに触れることもあります。これらの珈琲にまつわる豊かなストーリーとともに、これからも美味しい珈琲をお届けできればと考えています。